★Beat Angels

サル・パラダイスよ!誰もいないときは、窓から入れ。 レミ・ボンクール

自然

ミッション・インポッシブル(捕虜奪還作戦)

ある朝、イーサン・ハントは長官に呼ばれた。-おはよう、イーサン。今回の君のミッションだが、この基地から敵の島まで飛行機で飛んでもらいたい。そして囚われの身となった者を救出して基地まで戻ってきてほしい。 -それだけ?簡単そうに思えるが。 -一…

神経衰弱ゲームの数理

トランプの神経衰弱ゲームは記憶力の勝負であるが、先手・後手は公平ではない。記憶力が同レベルだとすれば記憶を多く蓄積できる後手が有利となるはずである。どの程度有利なのかを計算する。単純化のために下記のルールとする。 ルール1:後手2枚記憶 1…

キルヒャーの仕事(その3:エジプトの迷宮)

ルネサンス期の博物学者キルヒャーはバベルの塔、ノアの方舟に引き続いて、エジプトに関する歴史家の資料を基に空中庭園、地下迷宮の研究に着手した。 その一つが古代エジプトのマレオティス湖畔にあったと言われる巨大地下迷宮である。文献の記述でしか残っ…

新元号予想

this.kiji.is 新元号の発表の日が決まった。この新元号の選定にあたって一つ気になることがある。それはローマ字表記を意識してほしいということである。平成10年のことを「H10」、昭和63年のことを「S63」という表記をすることがある。次の元号の最初の文字…

3州境、3国境

taamori1229.hatenablog.com 同じ議論をアメリカの州境に適用してみる。 日本の県の場合と異なるのは国境の存在である。海岸線に加えて国境も数える必要がある。計算の仕方はそれ以外は全く同じである。 このように3州境の数は57か所である。南西部にはど…

3県境のこと(解答篇)

解答篇である。地図を眺めてみるとわかるが3県境を探すのは実は容易ではない。それならばということで接している県の数を数えてそれと3県境の数の関係を分析してみることにした。このような便利なサイトがある。 ここには各都道府県の隣接県数の情報が記載…

3県境のこと(問題編)

こんな記事を読んだ。 www.asahi.com さて、ここで問題だがこれと同じような3つの都道府県の県境が交わる地点は日本にいくつあるだろうか?日本地図を見ていると四国には2つ、九州には3つあることはなんとか数えられる。その一方で北海道と沖縄には存在し…

恋の対数スパイラル

あるターゲットをめがけて追跡していく行動をベクトルとして表現する。 この図のようにターゲット、並びに自分の位置ベクトルをG、xとすると追跡の方程式は、 で与えられる。ここで、簡単のために両者の速度は等しく1であるとしている。一番簡単なのはター…

円形計算尺

これは円形の計算尺、つまり計算機である。 両面あってそれぞれ機能は異なるが、こちらの面を使ってできる計算の例を下記に紹介する。 すさまじいほどの威力を発揮する。電池が入っているわけではないのに。

What's this?

さて、これは何でしょうか? ちなみに、自分の誕生日が何曜日だったのかこれで調べてみたら、木曜日であったことが分かりました。

朝の生まれる場所

前回、昼と夜の境界線について考察した。 taamori1229.hatenablog.com その結果、メルカトル図法上の境界線は、 で表されることを示した。ここで、θは公転面に対すると地球の地軸の傾きであり、1年間を通して、夏至時:66.6°、冬至時:112.3°、春秋の彼岸時…

血液型の数理(分析編)

現在の日本人の血液型の分布は次の図の通りである。 A、O、B、ABの比率はおおまかに4:3:2:1と覚えるとわかりやすい。血液型の遺伝メカニズムから考えてみると、O型が意外に多いのはなぜか、A型とB型で2倍もの差がつくのはなぜか、などが不思議に思え…

血液型の数理(準備編)

血液型の分布とその変化について数学的に分析してみる。数学モデルとして次を仮定する。(1)血液型はO,AB,AA,AO,BB,BOの6タイプを対象とする。(2) 血液型の割合は男女とも同一である。(3) 結婚は血液型を問わずランダムに行われる。(4)一組の夫婦は二人の子…

日本人は何人いたのか?

心霊写真特集のような記事やテレビ番組をみていていつも気になることがある。それは①外国人の霊が少ない、②裸体の霊が少ない、③古代人の霊が少ない、ということである。①については地縛霊というだけあって霊は土着する傾向があるということなのであろうか。…

ビュフォンの吸殻

側溝に吸殻を捨ててはいけない。 browncapuchin.hatenablog.com 側溝には普通、等間隔で平行な金属製の仕切りが入っている。 吸殻を側溝に向けて投げると仕切りに当たって跳ね返りうまく入らない時もある。しかし、側溝の仕切りに触れることもなく吸い込まれ…

類数列

数学の話題で類と言えば、Wikipediaによると、 ▮類(クラス) 集合論及びその応用としての数学におけるクラスまたは類(るい、英: class)は、集合(または、しばしば別の数学的対象)の集まりで、それに属する全ての元が共通にもつ性質によって紛れなく定義さ…

カナディアン・スナイパー

少々物騒ではあるがこういうニュースが流れた。 www.bbc.com カナダのスナイパーが3.5km先にいる標的に命中させたという。 狙撃距離3.5kmは渋谷駅と新宿駅の間の距離に相当する。かの有名なスナイパーゴルゴ13でも最大狙撃距離は2kmと言われているから現実…

ノブヒコと口座振込

ある日、ノブヒコは口座振込のために郵便局にいた。振込みの依頼書には次のように記されていた。 ・振込額は10万円であるが、振込料金は振込先である相手の会社が負担する。 ・振込額の10万円から振込料金を差し引いた額を振込んでほしい。 というものであっ…

奇数角形のこと(その2)

以前、英国に7角形の硬貨があることを紹介した。その続きである。 マンホールの形はほとんどが円形をしている。それの理由は蓋が穴に落ち込まないためである。マンホールは幅がどの角度においても一定になることがその形に要求される。そうなければ角度によ…

エスカレーターの数学的表現

デパートでエスカレーターを使おうと思い、それを探し当ててはみたものの上り下りが反対側だったのでぐるりと廻らないといけなかった、ということは誰しも経験があるに違いない。そんなエスカレーターの数理についての話題である。 ここで取り上げるエスカレ…

奇数角形のこと

東京スカイツリー。 周りを一周しながらツリーを眺めてみると、みる方角によって微妙に輪郭が変わるのが分かる。ある角度からはツリーが傾いているようにも見える。それはこのツリーが単純な円錐形ではなく地表部では三角形、そして第一展望台のある350m付近…

ノブヒコとアイスコーヒー

ノブヒコはコンビニエンスストアのアイスコーヒーが気に入っている。店にはこだわらない。夏の暑い日にはコンビニを見つけると立ち寄ってアイスコーヒーを購入するのが日課になっている。 ある暑い日のことである。ノブヒコはいつものように近所のコンビニに…

ゲーム差「マイナス0.5」

今年の去る5月1日にこんなニュースが流れた。 www.asahi.com 順位は常に勝率で決まる。通常、貯金数が多い方(借金数が少ない方)が順位は上だが、試合数や引き分け数に違いがある時に、まれに逆になることがある。30日現在、ロッテの貯金が7でソフトバ…

地球と天球

地球儀・天球儀展を訪れた。 入館料は無料だが、日付、時間を指定した予約が必要。確かに博物館というよりも普通の企業のビルの一階に設置されたちょっとしたショールームという感じで収容人数は20名程度である。 フェルメールの名作『地理学者』『天文学者…

昼と夜の間に

先日、ロンドンへ向かう飛行機の中で座席の前の画面にこんな絵が表示されていた。 リアルタイムで地球の昼と夜と飛行機の位置を教えてくれるものである。季節は冬、さらに冬至の頃だったので北半球は夜の部分が多い。さて、この昼と夜の境界線が描く曲線はど…

はやぶさのスイングバイ解析

去る12月3日、はやぶさが地球に接近してスイングバイとよばれるやり方で、小惑星Ryugu(りゅうぐう)に向かって進路を転換した。 www.jaxa.jp スイングバイは地球のからの引力を利用して速度のアップと、方向転換の二つを同時に実現するやりかたである。 は…

とある現象についての研究

人体の大きな謎のひとつだった「とある現象」を解き明かし、4月15日にオンライン・ジャーナル「PLOS ONE」上で発表したのは、カナダ・アルバータ大学でリハビリ医学を教えるグレッグ・カウチャック博士の研究グループだ。 「これはよく知られている現象です…

ノブヒコと消費税

ノブヒコと店員の会話。 「お買い上げありがとうございます。消費税込みでちょうど4万円となります」「え?まさか?聞き間違えたかもしれないなあ。もう一度お願い」「消費税込みでちょうど4万円になります」「え?そんなばかなことがあってたまるか。あり得…

キルヒャーの仕事(その2:ノアの方舟)

「創世記」に記載の大洪水はキルヒャーの計算によるとキリスト誕生以前、2396年に起こった。雨の最初の一滴が地上にしたたった時から数えて、ノアとその家族がアララテ山の乾いた土にはじめて足を踏み下ろした瞬間まで洪水は365日間続いたという。 キルヒャ…

キルヒャーの仕事(その1:バベルの塔)

あまり名前は知られていないがルネサンスの時代、ドイツにアタナシウス・キルヒャー(1601~1680)という一風変わった科学者・博物学者がいた。一部では奇人・変人扱いもされたが彼本人はいたってまじめであった。聖職者でもあった彼の関心は聖書から始まり…