★Beat Angels

サル・パラダイスよ!誰もいないときは、窓から入れ。 レミ・ボンクール

旅行・グルメ

土浦の夜

土浦駅の西口をうろついて酒場を探しました。駅前の繁華街はすぐに途絶え、とたんに広がる薄暗い場末感。ふと見つけた「鳥平(とりひら)」という焼き鳥屋に入りました。明るい店内にカウンター、テーブル席、そして奥には座敷まであって週末の夜なのでほぼ…

土浦市役所

先日、仕事で土浦市を訪れました。駅前のビルの屋上には「土浦市役所」の文字が。 オフィスビルとは違うこのたたずまいに違和感を感じました。 不思議に思って調べてみると、実はこのビルは少し前までイトーヨーカドーでした。 8年ほど前、イトーヨーカドー…

湖北省・武漢

湖北省・武漢。10年以上前に訪れたことがある。 当時は素朴な田舎町の印象だったが、最近のニュース映像を見る限り中国の他の町の例にもれずここ10年間で急速に近代的な発展を遂げたと思われる。武漢を訪れた目的はただ一つ。黄鶴楼である。勇壮な門の向こう…

タオラ島の午後

タオラ島は東西150m、南北100mのごくごく小さな島である。「タオラ」は現地の古いことばで「船」を意味する。かつてはきれいな船の形をしていたが、海底火山の爆発で船の先端の一部が水没してややいびつな形になったといわれている。船着場で観光客…

下館物語

下館は暑かった。その日の日本は全国的な猛暑に見舞われ、この町をゆく人影はまばらだった。 栃木県小山市で電車を乗り換えて20分ほどでこの下館駅に到着する。しかし、ここは茨城県筑西市。快晴ならばこの方向に筑波山が見える。目的地はしもだて美術館。 …

カフェアパート(ホーチミン・シティ)

仕事でベトナムのホーチミン・シティを訪れた。市内の大通り沿いを歩いているとちょっと気になるビルをみつけた。 元々は普通のアパートであったが、その部屋を改造してカフェ、ブティック、料理店などが裁縫箱のようにお行儀よく並んでいる。カフェアパート…

怪しい博物館

とうとうこの地に足を踏み入れた。 たくさんのことを学んだような気もするが、同時に忘れたような気もする。 たくさんのものに触れたような気もするが、同時に封印したような気もする。 たくさんのものを見たような気もするが、同時に目をつぶったような気も…

Vietnam Coffee

ベトナムの友人からいただいたベトナムコーヒー。 きれいな箱に入っていました。 今日はこれをいただいてみます。 すでに挽いてあるコーヒーを適量入れます。 これをコーヒーカップの上に乗せて、お湯を少しだけ注いで1-2分蒸らします。 一気にお湯を注い…

豚君記念日

本日は、都内某所のイベリコ豚専門店にいる。4年熟成の「レアル・ベタージョ」。どんぐりだけ食べて育つ。それも樹齢200年以上のコルク樫限定。 これ1本で25万円、キープ可能。今回は差し入れで特別にいただいた。独特の歯ごたえと深遠な風味は格別。…

ジョンズ・グリル(John's Grill)

5年ぶりのサンフランシスコ市街は秋であった。ユニオン・スクエアは改装工事中で閉鎖されていたが、それでもいつものように市内は大勢の観光客でにぎわっていた。 ここパウエル通りは急な坂を上るようにケーブルカーが走っている。マーケット通りとの交差点…

共同浴場巡礼の旅(飯坂温泉)

福島市飯坂温泉には9つの公営の共同浴場がある。 これらを一日で一通り廻ってみることにした。表に示すように定休日はうまく振り分けられている。土日はすべて営業しているが、訪れたのが金曜日だったので2つは残念ながら定休日だった。9つ全部廻っても入…

MARS ATTACKS!

2018年7月31日の夜、火星が地球に大接近した。夜8時頃から東の夜空に赤く明るい星が顔を出し、ゆっくりと天蓋を駆け抜けた。全国的に天気も良かったこともあり、観察した人は多かったに違いない。また、子供達にとっては夏休みの自由研究の宿題には格好のテ…

朝のテムズ川

いつものことであるがロンドンの朝はあいにくの曇り空である。今朝は風も穏やかで、薄暗い雲の下をテムズ川は音もたてずに滔々と流れている。 ここはブラック・フライヤーズ橋。 かつて「シティ」と呼ばれたロンドンの中心街に近いところにあるのだが、川沿…

オールド・チェシャ―・チーズ(Ye Olde Cheshire Cheeze)

シャーロック・ホームズ(Sherlock Holmes)シリーズの傑作『赤毛組合(The Red-Headed League)』にはこんな記述がある。 そこからちょっと歩いたところが、サックス・コーバーグ・スクエア、朝方聞かされた奇怪な事件の現場である。狭く苦しくちっぽけな、落…

ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone)

もう20年近く前のことになる。スイスのジュネーブに仕事で出張したのだがその帰路、ロンドンのヒースロー空港で乗り継ぎをした。そこに大英博物館のショップがあってそこで購入したのがこのマグカップである。 ロゼッタ・ストーン。これがなかなか気に入っ…

きっちんせいじ

長崎市内にある老舗の洋食屋がまもなく51年間の歴史を閉じる。 www.asahi.com 昨年、この店「きっちんせいじ」を訪れた。長崎の観光スポットである眼鏡橋のすぐ近くにある。 通り沿いに突然現れる電車。 店の内部も鉄道愛に満ちている。天井の電灯は蒸気機…

昭和秘密基地(後編)

伊豆高原の一角で秘密の基地が建設されているという噂を耳にしてやってきた。 taamori1229.hatenablog.com 後編である。 つげ義春風の標識に従って。 迷路はどこまでも続く。 なぜここまでに論評を拒絶するのか。 撮ってきた写真を整理しているとどこが上な…

高湯温泉郷

週末を利用して福島市の高湯温泉を訪れた。 駅から磐梯吾妻山系に向かって路線バスは険しい山道をゆっくりと登っていく。30分ほどで高湯温泉郷に到着。あたりには硫黄の匂いが立ち込める。湯は乳濁質。源泉に近づくと生命の危険あり、という立て札あり。 …

昭和秘密基地(前編)

伊豆高原の一角で秘密の基地が建設されているという噂を耳にしてやってきた。基地の全容はこんな感じである。幹線道路沿いに堂々とあって車からもよく見える。全然、秘密ではない。 基地の内部の様子はというと、 特に解説できるものはない。そもそも理解で…

京都鉄道博物館

19世紀末のアメリカでは鉄道網の建設が急ピッチで進められ、それが間もなく完成しようとしていた。そんな時代の話である。そこに鉄道関係者にとっては不穏なニュースが流れる。それはベルの発明した電話による全米電話網の整備開始のニュースである。鉄道…

利久の牛タン定食

仙台と言えば、牛タンである。1948年(昭和23年)に初めて牛タン専門店ができたのが発祥と言われている。その後、地元に根付き仙台名物として全国的に知られるようになった。定番は牛タン定食。麦ごはん、牛テールスープ、漬物には青唐辛子の南蛮味噌…

常磐線特急と黄門弁当

先日、茨城県の勝田市を訪れる用事があり、久しぶりに常磐線の特急電車に乗った。席に座って上を見上げてみると、 首都圏のローカル線のグリーン車でみかける表示か、と思ったがこちらでは黄色のランプもある。自分の席の上を見てみると、 自分の席は緑色で…

ウルトラな街(世田谷区祖師ケ谷)

連休を利用してウルトラな街である小田急線沿線の祖師ケ谷大蔵を訪れた。新宿から電車で20分ほどの世田谷区の閑静な住宅街である。 ウルトラな街は自称である。 どのあたりがウルトラなのかを報告する。まず、駅構内の柱には全兄弟の肖像写真が飾られている…

峠駅スイッチバック遺構

奥羽本線の板谷駅から歩いて1時間半、目的地である峠駅までやってきた。 ■JR峠駅(新ホーム) 駅を探して細長い三角屋根の建物に近づいてみると、 峠駅の看板と入り口らしきものが見えた。養鶏場とおぼしきこの建物がまさしく駅舎なのであった。 中は真っ暗…

板谷峠を越えて奥羽路

福島駅からJR奥羽本線(米沢線)で30分ほどで板谷駅に到着した。そこで下車して隣の駅である峠駅まで歩いてみることにした。行程を下図に示す。 板谷駅を降りて歩き出すとすぐに急な登りの山道が続く。道路は一応舗装はされているものの車一台ががやっと通れ…

種まきウサギの季節

大型連休を利用して福島市を訪れた。天候は晴れ。福島駅の西口にあるコラッセふくしまというビルの12階の展望ルームから望んだ吾妻連峰。 こちらは窓に描かれた解説図である。できる限り、実物と構図を合わせたつもり。 吾妻小富士が相変わらず美しい。そ…

6年目の春

福島市内を歩いていると駅前と町中の広場にキャンドルの列がありました。 今日は3月11日。6年目の今夜は、犠牲者の方の追悼と復興祈願のキャンドルナイトです。 思い思いのメッセージが色鮮やかに描かれています。 そして、 強い絆の中できっと福島にも…

秋の転調

▮冬枯れて記憶舞い飛ぶ岸辺かな 汽車の中で私の前の席に静かに座っていたその人は小雪の舞う最上川を眺めながら涙を一筋流した。 そして今日、その人のいた席に私が座っている。 ▮永訣の予感、初雪予報聴き 急を知らせた病院へと向かうタクシーの中、ラジオ…

上州新田郡三日月村を訪ねて

木枯し紋次郎 上州新田郡三日月の貧しい農家に生まれたという。十歳の時に故郷を捨てその後、一家は離散したと伝えられる。天涯孤独な紋次郎がなぜ無宿渡世の世界に入ったかは定かでない 秋の上州路、一面に広がる田、まもなく稲刈りのシーズンをむかえよう…

水と緑と詩のまち:前橋

社用で前橋を訪れた。翌日が休日だったので前橋市出身の詩人・萩原朔太郎の詩集を片手に市内をぶらついた。以下は『郷土望郷詩』からの抜粋と市内の風景を収めたものである。 新前橋駅 野に新しき停車場は建てられたり便所の扉風にふかれペンキの匂い草いき…