★Beat Angels

サル・パラダイスよ!誰もいないときは、窓から入れ。 レミ・ボンクール

2017-01-01から1年間の記事一覧

きっちんせいじ

長崎市内にある老舗の洋食屋がまもなく51年間の歴史を閉じる。 www.asahi.com 昨年、この店「きっちんせいじ」を訪れた。長崎の観光スポットである眼鏡橋のすぐ近くにある。 通り沿いに突然現れる電車。 店の内部も鉄道愛に満ちている。天井の電灯は蒸気機…

ハリウッド的新入社員発表会入門

多くの会社では新入社員が入社してから1年目あるいは2年目くらいに発表会が行われることだろう。それは入社して最初に与えられた仕事について取り組んできた経験や成果について会社幹部をはじめとする大勢の社員の前で発表する大切なセレモニーである。新…

昨日の友は今日の敵

とある地方の町で私はある人と夕食を一緒にすることになっていた。待ち合わせの時間まで少し間があったので駅前のカフェで時間をつぶすことにした。いつものようにアメリカンコーヒーを注文して奥の喫煙室に向かう。扉を開けて灰皿を手に椅子に座って煙草に…

朝の生まれる場所

前回、昼と夜の境界線について考察した。 taamori1229.hatenablog.com その結果、メルカトル図法上の境界線は、 で表されることを示した。ここで、θは公転面に対すると地球の地軸の傾きであり、1年間を通して、夏至時:66.6°、冬至時:112.3°、春秋の彼岸時…

昭和秘密基地(後編)

伊豆高原の一角で秘密の基地が建設されているという噂を耳にしてやってきた。 taamori1229.hatenablog.com 後編である。 つげ義春風の標識に従って。 迷路はどこまでも続く。 なぜここまでに論評を拒絶するのか。 撮ってきた写真を整理しているとどこが上な…

高湯温泉郷

週末を利用して福島市の高湯温泉を訪れた。 駅から磐梯吾妻山系に向かって路線バスは険しい山道をゆっくりと登っていく。30分ほどで高湯温泉郷に到着。あたりには硫黄の匂いが立ち込める。湯は乳濁質。源泉に近づくと生命の危険あり、という立て札あり。 …

図書館幻想

その重い扉を開けると薄暗くほこりっぽい館内には果てしなくもなく書架の森が広がっていた。 ▮第1の森 左右には高い木が立ち並び小径はやがて狭まって途切れがちな抜け道となっている。それは複雑に入り組んだ草深い道で、草々が両側から触手を伸ばし閉じ込…

血液型の数理(分析編)

現在の日本人の血液型の分布は次の図の通りである。 A、O、B、ABの比率はおおまかに4:3:2:1と覚えるとわかりやすい。血液型の遺伝メカニズムから考えてみると、O型が意外に多いのはなぜか、A型とB型で2倍もの差がつくのはなぜか、などが不思議に思え…

血液型の数理(準備編)

血液型の分布とその変化について数学的に分析してみる。数学モデルとして次を仮定する。(1)血液型はO,AB,AA,AO,BB,BOの6タイプを対象とする。(2) 血液型の割合は男女とも同一である。(3) 結婚は血液型を問わずランダムに行われる。(4)一組の夫婦は二人の子…

日本人は何人いたのか?

心霊写真特集のような記事やテレビ番組をみていていつも気になることがある。それは①外国人の霊が少ない、②裸体の霊が少ない、③古代人の霊が少ない、ということである。①については地縛霊というだけあって霊は土着する傾向があるということなのであろうか。…

ギターチューナー最終進化形

ギターの弦を調律するためのチューナーであるが、最近購入した最新型のタイプがこれである。 アコースティックギター専用。ホールを利用して固定する。もう少し拡大すると、 この1から6の赤色ランプは弦を鳴らすと自動的に識別してどの弦かを表示する。写…

昭和秘密基地(前編)

伊豆高原の一角で秘密の基地が建設されているという噂を耳にしてやってきた。基地の全容はこんな感じである。幹線道路沿いに堂々とあって車からもよく見える。全然、秘密ではない。 基地の内部の様子はというと、 特に解説できるものはない。そもそも理解で…

会津郷土料理・つゆじ

故郷に帰ったときに母がいつでも作ってくれた料理に「つゆじ」というのがある。福島県会津地方の郷土料理で、誰かに作り方を教えてもらったのだと話していた。 japan-word.com たいへん素朴な料理ながらなかなか奥深い味わいだった。母が亡くなってから当然…

ビュフォンの吸殻

側溝に吸殻を捨ててはいけない。 browncapuchin.hatenablog.com 側溝には普通、等間隔で平行な金属製の仕切りが入っている。 吸殻を側溝に向けて投げると仕切りに当たって跳ね返りうまく入らない時もある。しかし、側溝の仕切りに触れることもなく吸い込まれ…

皿みそ

徒然草の第215段にこんなエピソードがある。 平宣時朝臣が、年老いて後、昔語りに、「最明寺入道(五代執権北条時頼)が、ある宵の間にお呼びになる事があったので、「すぐに」と申しながら、しかるべき直垂がなくてあれこれしている間に、また使いが来て、…

切符は正しく目的地まで買いましょう

仕事柄、東北新幹線を利用して仙台に出張することが多い。仙台駅から戻る時は東京駅まで新幹線を利用して、そこから会社のある横浜まで東海道線に乗り換える。 これに関連する首都圏の路線図を下図に示す。 かねてから謎だったことがある。それはこの乗車運…

京都鉄道博物館

19世紀末のアメリカでは鉄道網の建設が急ピッチで進められ、それが間もなく完成しようとしていた。そんな時代の話である。そこに鉄道関係者にとっては不穏なニュースが流れる。それはベルの発明した電話による全米電話網の整備開始のニュースである。鉄道…

一つの宇宙観

類数列

数学の話題で類と言えば、Wikipediaによると、 ▮類(クラス) 集合論及びその応用としての数学におけるクラスまたは類(るい、英: class)は、集合(または、しばしば別の数学的対象)の集まりで、それに属する全ての元が共通にもつ性質によって紛れなく定義さ…

利久の牛タン定食

仙台と言えば、牛タンである。1948年(昭和23年)に初めて牛タン専門店ができたのが発祥と言われている。その後、地元に根付き仙台名物として全国的に知られるようになった。定番は牛タン定食。麦ごはん、牛テールスープ、漬物には青唐辛子の南蛮味噌…

天使じゃないわ

赤い車のホロをはずして飛ばすハイウェイ星の降る夜ね胸のピアノをかき鳴らして風の五線紙に愛をつづるの いつまでたっても優しすぎるあなた時にはちょっと乱れてもいいのよこんな夜は 大人じゃない子供じゃない微妙な年ごろね泣きたいほどあなたが好きもう…

アクアリウムの午後

透明なガラスの上に描く夏の日水色の絵の具で染めた雨の水曜日 光の泡と戯れ魚たちが躍る胸にしまいきれない言葉たちのように 夏の余熱を残す本のページをめくってあてもなく思い出をたどる雨の水曜日時間も忘れて忘れて www.youtube.com

駅のホームから覗く深淵(『バベルの塔』展)

その晩、私はとある地下鉄の駅のホームにいた。すでに終電に近い時間だったのでホームには2,3人連れの酔客たちが何組かいてその話し声が響いているだけでとても静かだった。その駅のホームにはクリーム色のホームドアが両側に設置されていたのでそれに仕…

カナディアン・スナイパー

少々物騒ではあるがこういうニュースが流れた。 www.bbc.com カナダのスナイパーが3.5km先にいる標的に命中させたという。 狙撃距離3.5kmは渋谷駅と新宿駅の間の距離に相当する。かの有名なスナイパーゴルゴ13でも最大狙撃距離は2kmと言われているから現実…

常磐線特急と黄門弁当

先日、茨城県の勝田市を訪れる用事があり、久しぶりに常磐線の特急電車に乗った。席に座って上を見上げてみると、 首都圏のローカル線のグリーン車でみかける表示か、と思ったがこちらでは黄色のランプもある。自分の席の上を見てみると、 自分の席は緑色で…

『サージェント・ペパーズ(50周年記念版)』

発売から50周年を記念して発売。この伝説的なアルバムで各パートの音をクリアに再現したリミックス版。前面にできるべき音がきちんと前面に出て、ちょっとしたギターの指使いとかが鮮明に聞き取れて聞くたびに新しい発見がある。 このアルバムはもともとコ…

カキモリ文具店

さてなんだかわからない人も多いと思うが知る人ぞ知る文具屋さんである。創業は2010年なので老舗というわけではない。まずはホームページをご覧になってほしい。 たのしく書く人。カキモリ 万年筆とノートが好き、そして書くことが大好き、そんな素直な気持…

ウルトラな街(世田谷区祖師ケ谷)

連休を利用してウルトラな街である小田急線沿線の祖師ケ谷大蔵を訪れた。新宿から電車で20分ほどの世田谷区の閑静な住宅街である。 ウルトラな街は自称である。 どのあたりがウルトラなのかを報告する。まず、駅構内の柱には全兄弟の肖像写真が飾られている…

峠駅スイッチバック遺構

奥羽本線の板谷駅から歩いて1時間半、目的地である峠駅までやってきた。 ■JR峠駅(新ホーム) 駅を探して細長い三角屋根の建物に近づいてみると、 峠駅の看板と入り口らしきものが見えた。養鶏場とおぼしきこの建物がまさしく駅舎なのであった。 中は真っ暗…

板谷峠を越えて奥羽路

福島駅からJR奥羽本線(米沢線)で30分ほどで板谷駅に到着した。そこで下車して隣の駅である峠駅まで歩いてみることにした。行程を下図に示す。 板谷駅を降りて歩き出すとすぐに急な登りの山道が続く。道路は一応舗装はされているものの車一台ががやっと通れ…