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サル・パラダイスよ!誰もいないときは、窓から入れ。 レミ・ボンクール

格子点をくぐり抜けて(続き)

線形代数を用いてもっと一般的な解法を試みる。1~nについて、

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が成り立つとき、

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が、a1~anを用いてどう表されるかを考える。

Vを、

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というヴァンデルモンド行列とすると、

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と表すことができる。これをA1~Anについての連立方程式とみて、その解をクラメルの公式を用いて解けば、Akは、

 

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となる。ここでVkは、行列Vk列目をベクトルaで置き換えたものである。分母についてはヴァンデルモンド行列の行列式として、

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であることが知られている。分子については、余因子展開により、
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となるので(各項の符号は省略)、

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となる。これを用いてan+1を計算すると、

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となる。±nの偶奇性による。

ここまでは一般論だが、今回の問題である、
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の場合を考える。Crの分子でxrが登場する項のみを計算すると、

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である。xrをxn+1に置き換えて計算すると、

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これより、Crを計算すると、

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となり、前回の結論と同じ、

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が得られ、a1~anが整数であればan+1が整数であること、従ってすべてのnに対してanが整数であることが証明された。