オーク島は、カナダ北東部、大西洋に面した小さな島である。
1795年の夏のことである。13歳のダニエル少年は友人二人とこの樫の樹に覆われたこの無人島を探検した。そこで少年たちは人間の居住跡と縦坑を発見する。当時、海賊と隠された財宝の話は耳にしていた。少年たちは胸をときめかせてつるはしとシャベルで縦坑を掘り始めた。
3mを掘り進めた時にオーク材の丸太が並んで層になっているのを発見する。かなり腐食は進んでいるが端は縦坑にしっかりとはめこまれている。
少年たちはさらに掘り進めると3mおきに同じオーク材の層にぶつかった。3つの層まで掘り進めたところで少年たちはこの作業が自分たちには荷が重すぎることを知った。
それから300年間、数限りない財宝ハンターたちが埋蔵金を発掘すべくこの島の縦坑掘削にチャレンジした。大々的な重機類が運び込まれたこともある。その結果、
というとてつもない構造であることが分かっている。地下40mのあたりに海岸へと延びるトンネルがあり、そこから侵入してくる海水が発掘の作業を邪魔する複雑な構造である。いったい誰が何のためにこんな複雑な装置を作ったのかはいまだに謎である。そして、残念ながら財宝はまだ見つかっていない。