『ハリー・ポッター』の世界でホグワーツ行の特急の始発の駅はキングス・クロス駅であるが、ホームの番号が少し普通とは違っている。それは「9と3/4番線」である。ホグワーツには魔法使いの養成所がある。そこは素質のあるものだけが行くことを許される。従って普通の人が間違ってもいける場所ではなく、ホームの存在自体が謎に包まれているということである。
キングス・クロス駅は現在でも実在する。そこにはこの「9と3/4番ホーム」のモニュメントが作られていて有名な撮影スポットとなっている。
先日、東海道線の上りの電車に乗っていて、電車はとある駅の4番線に入ってきた。ホームの反対側の3番線との間、ホームのほぼ中央にもう一つ東海道線電車の姿が。これはまさしく「3と1/2番線」である。目的の駅はまだ先だったが思わず途中下車してしまった。
これは実は新型の売店、つまりキオスクである。
窓からぼーっと眺めていると反対側のホームに停車中している電車のようにも見える。ちょうど東海道線フィギュアのボールを売り出していた。一つ400円というなかなかしっかりした値段である。
ボールの中に入っていたのは、大船観音のフィギュアであった。端正な顔立ちに思わず掌を合わせたのであった。