★Beat Angels

そんなことはどうでもいい、道路こそが人生だ

ミッション・インポッシブル(捕虜奪還作戦)

ある朝、イーサン・ハントは長官に呼ばれた。

-おはよう、イーサン。今回の君のミッションだが、この基地から敵の島まで飛行機で飛んでもらいたい。そして囚われの身となった者を救出して基地まで戻ってきてほしい。

-それだけ?簡単そうに思えるが。

-一つ、問題がある。飛行機の燃料だが満タンにしても敵の島までたどり着くのが精一杯なのだ。

-十分すぎるほど大きい問題だな。じゃあ、帰りの燃料は敵地で補給しろと?

-いや、それは不可能だ。ただ一つ可能性があるのは我々は同じタイプの飛行機は何機も十分にもっているということ、そして、空中で飛行機から飛行機へ給油することが可能なことだ。

-分かった。私の飛行機ともう1機で飛んでいって半分まで行ったところで1機は残った半分の燃料を私の飛行機に給油すれば島からの戻りの半分の燃料は確保できる。戻りの途中にももう1機を飛ばしてもらって中間地点でまた半分を給油すれば基地まで戻ってこれる。

-いや、それは私も考えた。それだと救援の飛行機は君の飛行機に給油した時点で燃料がなくなり墜落してしまう。他の犠牲者は出すことは許されない。

-じゃあ、どうしろと。

-イーサン、それをなんとかするのが君のミッションなのだ。

イーサンは椅子に座ったまましばらく思案してたが、やがてにやりと笑って立ち上がった。

-じゃあ、長官。私の乗る飛行機の他に2機を貸してくれ。なんとかする。

さて、イーサンはどうやって犠牲者を出すことなく捕虜を奪還しようとしているのか?

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ダークサイド・ショート・ストーリーズ(DS3)

人間の感情の中で何よりも古く、何よりも強烈なのは恐怖である(H・P・ラブクラフト
人はみんなできるだけ不安になるべきだと思うんですよ。世界というのは不安なものだから(エドワード・ゴーリー

 

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殺人事件、怪奇、恐怖、幻想、不安・・・これら負のイメージの言葉で語られる短編小説群を総称して「ダークサイド・ショート・ストーリーズ(DS3)」と名付けた。この分野には定評のある有名作家もたくさんいる。しかし今回はむしろ無名作家の個性豊かなDS3アンソロジーを探して読み漁った。範囲は古今東西にわたりその短編集の数は37、作品数としては508編に上った。一覧については下表を参照願いたい。今後、この500編を少しずつ紹介していきたいと思う。

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なぜ?

わが愛しい子よ
お前の輝くような言葉を聞くために
今日もまた哲学堂を訪れよう

なぜ、あれは三学亭というの?
なぜ、六賢台で、なぜ、妖怪門?
なぜなの?なぜ・・・?

わが愛しい子よ
お前の叫ぶ「なぜ」の洪水に
私の心は飲み込まれそうだ
お前の中に育つ大いなるものに
私の心は風のように震える

お前の輝くような言葉を聞くために
今日も早く散歩に出かけよう

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      <中野区・哲学堂公園

『東京逍遥純情詩集』より

MARS ATTACKS!

2018年7月31日の夜、火星が地球に大接近した。夜8時頃から東の夜空に赤く明るい星が顔を出し、ゆっくりと天蓋を駆け抜けた。全国的に天気も良かったこともあり、観察した人は多かったに違いない。また、子供達にとっては夏休みの自由研究の宿題には格好のテーマであったことだろう。


火星のMARS(マーズ)で思い出したが、先日スーパーの食品売り場を歩いていて、懐かしい名前のカレーに遭遇した。

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レトルト食品売り場にひっそりと並んでいた。もともとは、箱入りのカレールーとして売られていたがそちらは見当たらなった。

 

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パッケージには洋食のイメージを植え付けるためにこのように欧米の子供の写真が印刷されていた。当時はカレーは日本で発売されたばかりだったが、手軽に作れることと「洋食」という言葉の醸し出す高級感も手伝って急速に日本中の食卓に普及し、日本の食文化に確固たる地位を気づいた。

左上のコックのキャラは確かオリエンタル坊や、であった。現在ではレトルトカレーとしてだけ販売されている。この製品の印象は、このテレビ番組である。


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がっちり買いまショウ | 昭和の懐かしいバラエティ番組


オリエンタルマースカレーで始まったが途中からグリコのワンタッチカレーに引き継がれた。司会は、兄弟漫才コンビ夢路いとしさん・故喜味こいしさん。夢路いとしさんはすでに故人である。

さて、マースカレーのマースとはいったい何か?
今回、長年の疑問が氷解した。箱の後ろに解説が書かれていたのである。

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火星と同じ「MARS」だが、ここでは「Mango Apple Raisin Spice」とのことだそうです。うーん。きっとすぐに忘れてしまうことでしょう。

 

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会津に怪獣出現!

近所の図書館で江戸時代の新聞・かわら版の図版集を発見し、時間のある時に立ち寄ってパラパラとめくっている。火事や地震などの真面目な記事も多いのだが、心中事件などの色恋沙汰、かたき討ちの美談、また時には真偽が疑わしい怪事件なども結構散見される。江戸時代の庶民の興味の在り方がうかがえて面白い。

そんな中で「怪獣出現」の記事を2つ見つけたので紹介する。

ひとつは、1782年に福島県会津地方で発見された怪獣の記事。

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怪獣を拡大すると、

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これは見るからに恐ろしい。記事を現代語訳してみる。

  

天明2年(1782年)7月22日、奥州会津磐梯山にて松前三平という猟師が怪獣を退治

昨年の夏ごろから奥州会津で15歳以下の子供が行方不明になる事件が相次いでいた。磐梯山のふもとに塔の沢という温泉地があり湯治場としてたくさんの人が滞留していたが狙われたのはその子供たちである。領主が調査を行った結果、磐梯山から怪獣が現れて子供を連れ去って食べてしまう、ということがわかった。代官岩坂庄兵衛はこれを退治するために弓、鉄砲の足軽隊を組織して山を取り囲んだが、怪獣は矢も鉄砲の玉も跳ね返してしまうらしく失敗に終わった。数年前からこの地に住み着いた浪人で松前三平という足軽がいた。彼は7月22日に大砲にてこの怪獣を見事退治して殿様から感謝状と馬を賜った。

さてこの怪獣は身長約1.5m、頭から顎まで60cm、口は耳まで裂けていて鼻とくちばしが異様に長く地面に着くくらいであった。全体はヒキガエルに似ているが、全身針の毛でおおわれていて尾は2m近い。髪の毛は黒くて身長ほどの長さ。手足は短いが、手には水かきがあって不気味である。死んでも目は開けたままだった。

 


「怪獣(くわいじう)」という言葉の響きがとても現代的である。この付近では「安達ケ原の鬼婆」という伝説も有名である。髪の毛の長さなどなにか通じるものを感じる。


もう一つはこれ。1838年に江ノ島で発見された怪獣、ではなく海獣の記事。

 

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江の島の洞窟で弁天様を拝んでいたと報告されている。また、人の言葉を理解しているようで愛嬌がある、と書かれている。

海獣を拡大したのがこれ。

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あの・・・これどうみても、アザラシなんですけど。

この記事の当時の世界は大航海時代も終って、古今東西の珍しいものはあらかた周知のものとなっていた。世界の動物たちもしかりである。しかし日本はそのころ鎖国の時代。その影響はこういうところにも出てくるのである。

ところで、多摩川のタマちゃんはどこに行ったのだろうか。

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神経衰弱ゲームの数理

トランプの神経衰弱ゲームは記憶力の勝負であるが、先手・後手は公平ではない。記憶力が同レベルだとすれば記憶を多く蓄積できる後手が有利となるはずである。どの程度有利なのかを計算する。単純化のために下記のルールとする。 

ルール1:後手2枚記憶

1.2名での対決とする(先手・後手)。
2.先手・後手1回ずつの勝負とする。
3.後手は先手が開いた2枚のカードを記憶しているものとする。
4.先手がそろった場合はその時点でゲームは終了で先手の勝ちとする。 


4項は一見先手に不公平にも思えるが記憶力を活用できないことに対する先手へのハンディの位置づけである。

2項によって必ずしも勝敗がつかない場合も出てくるがそれはここでは気にせず、先手・後手の勝率の大小比較のみを行うものとする。 

トランプ52枚をフルで使った場合の先手・後手の勝率を計算してみる。は結果のみ示す。
 

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となる。つまり、後手が3倍程度有利ということになる。普通は次の順番の先手はさらに記憶が蓄積されていくのでさらに勝率はあがる。回を重ねていくたびに、記憶力の要素が支配的となり、序盤の不公平については棚上げされていく。

さて、このルールでは後手が圧勝ということになるが、何かルールを変えて公平に持っていけないか、ということで次のルール2を考える。 

 

ルール2:後手1枚記憶

1.2名での対決とする(先手・後手)。
2.先手・後手1回ずつの勝負とする。
3.後手は先手が開いた1枚だけのカードを記憶しているものとする。
4.先手がそろった場合はその時点でゲームは終了で先手の勝ちとする。  

 

 ルール1との差は3項、後手は開いた2枚の中で1枚だけしか記憶できなものとする。後手はもう一枚についてはカードの場所も忘れてしまうこととする。さて、この場合の結果は、

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となり、やや差は縮まったもののまだ2倍近い差で後手が有利である。

さらに先手・後手を公平にする手を考える。先手の勝率を上げるために、カードの枚数を減らしてみることとした。カードのセット数をとする。1セットはカード4枚に相当し、フルセットではn=13、となる。ルール1,2それぞれで計算した結果する。

まず、ルール1(後手2枚記憶)での勝率の式は、

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となり、これをグラフで表したのが下図である。

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カードが1セット(4枚)の場合は、必ず当たるので先手必勝である。それは面白くないので忘れることする。セット数が13、つまりフルセットでは3倍程度の勝率の差があるが、セット数が減っていくに従って勝率自体は増えていくものの先手・後手の比率はさほど変動しない。が、セット数が4あたりをした回ると先手の勝率が絶対的、かつ相対的に急激に増加する。しかしこのルールでは2セットの場合でも1.3倍程度後手が有利なままである。

引き続いてルール2(後手1枚記憶)の場合。計算式とグラフは下記となる。

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ルール1の場合とほぼ同様の傾向がみられるが、特徴的なのはセット数2(8枚)の場合に、先手・後手の勝率はかなり僅差とすることができることである。惜しいことに依然として後手有利は変わらないが、その差は3%程度なのでかなり白熱したゲーム展開が期待できるであろう。

デッサン人形の憂鬱

やあ!僕はデッサン人形。

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どんなポーズも自由自在さ。この台座と支柱が決め手なんだ。

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でも最近、奇妙なヤツがやってきた。

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なんて無愛想なヤツだ。どこが顔だか首だかわからない。体は硬そうだし台座だってないから、きっとたいしたポーズはとれないだろうな。

こんなおどけたポーズはどうだ?

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お?

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じゃあ、こんなコミカルなのは?

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え?片足で立ってる?

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ひょっとしてカンフー?

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えー?!

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おまえの正体は何なんだ?

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「お控えなすって」?お前は刺客か?

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でも、

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ちょっと、かわいいかも。

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