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★Beat Angels

君がすべきことはただ一つ、ニューヨークへ行くことだ -ジャック・ケルアック

点を切断する、ということ(総集編)

 

 

 現実的な世界における仮定は次の通りであった。

現実1:折り紙はある程度の厚さを有する。
現実2:切込み線は一定の破断幅(ハサミが紙を破壊する幅)を持っている。
現実3:折り紙を折り曲げるたときの中心点は純粋な点とはならない。
現実4: 中心点を目指してハサミで切込みを入れていくが中心点に必ず当てることはできない。中心点を中心としたある変動幅(≠0)が定義され、その幅の中で均一に変動してしまう。

 

  現実の世界で紙を折りたたんでハサミで切断するということを詳細に解析してみた。

 

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 実際には紙はある厚さを持っている。この折りたたみの課程で中心点、並びにその周辺がどのようになるか解析した。紙の厚さが50マイクロメートルの場合を例にとって中心点付近を詳細に作図してみる。

 

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 この図に示すように中心点は紙の厚さの影響で二つの点に分裂する。その間隔は紙の厚さの1.4倍程度なので小さい。一度の切断で紙を4分割するためにはこの分裂した二つの点を一度に切り落とす必要がある。普通のハサミの破断幅は紙厚に比べてそれほど大きくはなく、それは不可能である。

 つまり現実の世界においては4分割は不可能である、ということが結論となる。

 

 一方でこの考察の中でもう一つの可能性がひらめいた。それは中心点が分裂するのならばその分裂した隙間を縫うようにしてハサミをいれたらどうなるか、である。つまり、それは現実的世界における2分割の可能性である。

 それが実現しそうな条件をもとに実験を行った。とある紙を選定して折り紙と同じようにして2回折りたたんだ。

 

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 見た目はいつもと変わらない。同じようにA,Bの境界線にハサミで切り込みを入れてみる。その結果、

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 ご覧の通り、AもBも三角形がつながったまま、つまり見事に2分割に成功したのである

 

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 頭で考えていても2分割というのはにわかに信じがく不思議な現象に思えてくる。この秘密は折り現実的な紙の厚さによるものである。今回使用した紙は、これまでの折り紙用の紙とは違って、

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 このスケッチブックの紙である。当然厚さは普通の折り紙よりは厚い。折り紙の約10倍の0.5mm程度である。この厚さの影響によって折りたたんだ時の中心点の分裂の間隙が10倍となる。そしてその間隙の中をハサミが切り進んでしまう確率も10倍となり、結果的に2分割という現象に至るのである。上の図のようにハサミは中心点の角からやや左寄り(A側より)を狙うことがコツである。

 これは紙の厚みがゼロの数学的な世界では起こりえない事象である。現実的にだけ発生する親しみ深い現象であるとも言える。

点を切断する、ということ(考察編)

 最初に問題から解説する。まず、折り紙を下図のように2回折り畳む。

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 次にこれに下図のように中心点に向かってハサミで切り込んでいく。この時、元の折り紙はいくつに分断されるか、というものであった。

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 普通に考えると下図のとおり4つに分断されそうに思える。

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 実際に折り紙を使って実験してみたが結果は、10回中10回ともに4つではなく3つに分断された。AまたはBのいずれかが切断されずにつながったままだった。

 このことは次のことから明らかである。切り込み線が中心点を通らずに左右にずれた場合を作図してみると、

 

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 となり、A,Bのいずれかが二つの三角形がつながったままとなることが分かる。逆に4分割するためには切り込み線が厳密に中心点上を通過することが必要である。

 果たしてそれが可能なことなのか、について幾何学という数学上の世界と現実世界という二つのアプローチを行ってみる。

 

▮数学的世界

 ユークリッド幾何学を基本に次の3つを仮定する。

仮定1:折り紙はいわゆる「面」であり、面積はあるが厚さはない。何回折り重ねても厚さは0のままである。
仮定2: 切込み線はいわゆる「線」であり、長さはあるが幅はない。
仮定3: 中心点はいわゆる「点」であり、面積、長さはなく、位置を示すのみ。

 以上の仮定の下で、ハサミで切込みを入れる行為がこの中心点を必ず切断できるような手段(おそらく機械的な)があるならば、4分割は可能である。

 しかし人がハサミで切込みを入れる行為として考えると次のこと仮定するのが自然である。

仮定4: 中心点を目指してハサミで切込みを入れていくが中心点に必ず当てることはできない。中心点を中心としたある変動幅(≠0)が定義され、その幅の中で均一に変動してしまう。

 

 以上の仮定1~4を仮定した場合において、切込み線が中心点を通る確率は”0”となる。つまり人手による4分割は不可能である。

 これは中心点が大きさが“0”の「点」であるのに対して、ハサミの切込み線が有限の0でない変動幅を持つためである。変動の幅がたとえ1マイクロメートル(=0.001mm)レベルで中心点に近づけることができる人がいたとしても点が点である以上、4分割できる確率は”0”であり、何度試行しようとしても4分割は決してできないこととなる。

 

▮現実的世界

 当然のことながら現実問題として仮定1~3は厳密には成立しない。これらを現実に基づいて書き換えてみると、

現実1:折り紙はある程度の厚さを有する。
現実2:切込み線は一定の破断幅(ハサミが紙を破壊する幅)を持っている。
現実3:折り紙を折り曲げるたときの中心点は純粋な点とはならない。
現実4: 中心点を目指してハサミで切込みを入れていくが中心点に必ず当てることはできない。中心点を中心としたある変動幅(≠0)が定義され、その幅の中で均一に変動してしまう。

 現実1については今回購入した折り紙で測定してみると、その厚さは20枚で1ミリメートルなので1/20ミリメートルである(=50マイクロメートル)。現実2についてはハサミの精度もよるが数マイクロメートルと推定される。現実3については厚さのある紙を折りたたむので純粋な点とはならない。ある領域を占有する中心点エリアのような形状となるであろう。現実4については前述の仮定4と同じものである。個人の能力(視力、手先の器用さ)に依存するが習熟すれば、0.2ミリメートル(200マイクロメートル)程度までは到達できるのではないかと想像する。

 

 さて、こうした現実的な世界の中ではたして4分割は可能なのか、その場合の確率はどの程度か、今後の研究成果が待たれる。ちなみに今回は実際に100枚の折り紙で実験してみたが一度も4分割は成功していない。

Monolith?

 この写真の日付は2011年の3月11日となっているからもう6年前のことである。私はその日、アメリカのアトランタの空港にいてこの不思議な物体を目撃した。

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 空港内、出発ゲートに向かってコンコースを歩いていると、唐突にこの不気味な物体に出くわした。なんらか意味のあるのものならば看板とか説明パネルとかが出ていてもいいのだろうが何もない。よりもよってどうしてこんな歩行者が多いこの通路内に設置したであろうか。

 上部が固定されているわけでもない。どう見ても不安定でちょっと触れただけで倒れそうである。倒れたら大変なことになりそうなものだが他の乗客たちはこれに目もくれることなくすぐ横を通り過ぎていく。

 結局私もこれを遠巻きに見るだけで通りすぎてゲートに向かい、アトランタの地を後にした。その後、同じ空港を利用する同僚たちにこの写真を見せて尋ねてみた。しかし同じゲートを利用した人でもこれを見たことのある人はいなかった。

 本当にこの物体は存在していたのか、私は果たして本当にこれを目撃したのだろうか。今でも謎は深まるばかりである。 

点を切断する、ということ(実験篇)

 さて、前回の問題について実際に実験した結果を報告する。

 まず、実験の前に図を使って考えてみる。折り紙を広げた状態でハサミが切り進む線を記載してみると、

 

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 このように、切り取り線は折り紙の中心点に向かって進んでいく。この図の通りならば折り紙は4つの三角形に分断されるだろうと思われる。

 実際に折り紙で作ってみた。のちの解説のためにA、Bの記号を記入した。 

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 同じものを10個作り、ハサミで中心点に向かって切り取り、そうっと開いてみる。

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 結果を先に言うと、10回の試行中で4つに分断できたことは一回もなかった。10回中10回とも3つに分断された。

 3つの分断の仕方には2通りがあり、ひとつはA側がつながっているケース。

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 もう一つがB側がつながっているケースである。

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 今回の場合、Aがつながっているケースが7回、Bがつながっているケースが3回であった。つながっているといってもかろうじてつながっているだけで、片方を指で持ち上げただけで離れて落ちてしまうような微妙なケースもあった。

 

 -なぜ当初の予想に反してこのようなことが起こるのであろうか?
 -これをひたすら1,000回とか繰り返しても4つに分断することは不可能なのか?

 

 次回、考察編をお楽しみに。

 念のため実験用として下記を購入済み。折り紙セット(1千枚入り)。

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点を切断する、ということ

 こんな実験をしてみたいと思います。

 用意するものは正方形の折り紙とハサミだけです。

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 このように普通に紙を2回折りたたむことになります。こうすると左上の隅が元の折り紙の中心点となります。

 

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 次にこの赤の切り込み線のようにハサミを使って斜めに中心点に向かって切り込みを入れます。

 さてここで質問です。この切断の後で元の紙はいくつに分断されるでしょうか。またそれはどんな形でしょうか?

ポセイドン・アドベンチャー

 かなり前にみた夢の話である。

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 町並みはギリシャアテネのようであった。そしてこの巨人の王のモデルはギリシャ神話のポセイドンであると思われる。まるでSF映画を観るような迫真の映像であった。

 夢なのでとりとめもないが、説明文を書きとめておく。 

 港町。丘の上に神殿がそびえたっている。夜で星が美しい。町の中央には丸い広場がある。そこから道が放射状に延びていて石でできた家が並ぶ。丘に向かった階段を上ると、神殿がある。僕は街を歩いたが人はいない。赤く光る石が街灯の代わりに置いてある。人々は全員神殿に集まっている。今日はお祭りでこの国の王があいさつしている。民衆は歓声で応える。王は巨人、下半身は魚。髪は長く逆立っている。民衆のどよめきが怒号に変わった。王が「計画は変更となった。我々はここから去ることになった」と発表したからだ。

 王は歩いて(というよりスーッと水平移動して)丘の上に立って空に手を差し伸べた。僕は神殿の陰に隠れてそれをみていた。やがて町の隣にある火山が噴火。そして星空の半分から星が消えていてそれがどんどん広がっていく。民衆は叫びながら神殿から飛び出していった。やがて町から火の手が上がった。怒った民衆が街に火を放ったのだ。僕はどうなることかとおろおろして町を見下ろしていた。船にのって逃げていく一団も見えた。巨人は丘の上から町を見下ろした。そして空を見上げて頭を深々と下げた。その瞬間、地震が・・・('2010.4.10)

 

神聖星冠12面体

 正多面体は5種類存在する。

 

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 プラトンはこの中で特に正12面体を「神聖星冠12面体」と名付けて宇宙を表すものとして特別視していた。当然、完全な形とは球のことであろうから球に最も近い形が神聖視されるだろうことは想像がつく。しかし、球体に最も近い正20面体ではなくなぜ正12面体の方を選んだのであろうか。面を構成する形も正五角形(正12面体)よりも正三角形(正20面体)が基本であろうし。

 このことを検証してみる。まず、球に近い、と漠然と表現したことを数学的に定義してみる。ここではある球(例えば単位球)に正多面体を内接させたときの正多面体の体積、そしてその球の体積との比率を占有率と定義した。計算結果を下表に示す。

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 その結果、意外なことにこの定義に従えば、12面体の方が球に近いことが判明した。表面積でも比較してみたが結果は上表のとおり同じであった。人間の直観はあてにならない。というよりも、数学者でもないプラトンという哲学者の直観に頭が下がる思いである。

 さて、サッカーボールでも正12面体が使われている。恐らく以上の推論が数学的なな根拠になるのであろうが、ボールの場合はまた別の観点を加えないといけない。それは転がりやすさである。こちらは物理学の力を借りた解析が必要である。あてにならない直観でいわせてもらうと、転がしやすさは回転表面の滑らかさ、つまり面数の多さに大きく依存するので正20面体に軍配があがるとみるがはたしてどうか。