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★Beat Angels

君がすべきことはただ一つ、ニューヨークへ行くことだ -ジャック・ケルアック

プロビデンス探訪記(第2回)

 ホテルにチェックインしたのは午後10時過ぎだった。早速、ホテルのフロントで観光マップを入手。一読したが、ラヴクラフトの名前やちなんだ場所も一切かかれていない。ウォーター・ファイヤーという催しがあるらしく、川の上にたくさん炎が並んでいる写真つきで紹介されていた。 
 

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 <プロビデンス観光マップ>
  
 プロビデンスプロビデンス湾に面しているが、街のほぼ中央を流れるプロビデンス川を挟んで西が新市街、東が旧市街である。このホテルがあるのは、旧市街地の南のはずれでプロビデンス湾に面した位置する。恐らくこの辺りにはかつて赤レンガ造りの倉庫が立ち並んでいたのであろう。ホテルの周りを少し歩きまわっただけでもその不気味な雰囲気が分かる。

 

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    <赤レンガ倉庫>              
 

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    <倉庫入り口>
 
 それはまさに『インスマウスの影』の陰鬱な港町のムード。不気味な魚の顔をした一団が、路地裏から突然現れそうな気配である。矢も立てもたまらず深夜だというのに歩き出した。でも、このムードは高速のガード下お暗闇をくぐりきった辺りで一変する。瀟洒な住宅地を抜けて、ブラウン大学に続くと思われるカレッジ・ヒルズの坂道を登りきったところから場違いな明るいショッピング街が急に現れる。ここはウィッケンデン街。おしゃれなレストラン、宝石商、アンティークショップ、ネイルサロンが立ち並ぶ。「Sakura」という名前の日本食店もある。
 その店先では、酔った5人の女子大学生が丸くなって歩道を占領する形で談笑している。ブラウン大学の学生だろうか。通行の邪魔しているのは彼女たちなのに、なぜ私の方が「Excuse me.」となぜ言わなければならないのかいぶかしく思いながらも、「ねえ君たち、ブラウン大学は、ラヴクラフトの小説でなんと言う大学のモデルになっているか知っているのか?」すれ違いざま、そう問いただしたい気持ちを抑えた。そして「あのミスカトニック大学だよ。」という答えも同時に飲み込んだ。

 

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