★Beat Angels

前途は遠かった。でもそれはどうでもいい。道こそが人生だからだ。 - Jack Kerouac

球面上の多角形

三角形の内角の和は180°である。一般的にn角形においては(nー2)に180°を掛けたものになる。これは一般のn角形がn-2個の三角形に分割できることに対応する。

     

 

さて、これは平面上の話であるが、舞台を球面上に移したらどういうことになるだろうか。

      

ここで一つ注意は球面上における直線というのは点と点を結ぶ最短ルートとなることである。従って、直線を含む平面は球の中心を必ず通る。

ここで内角の和を求めるために必要となる多角形の「面積Ω」を定義する。多角形の面積は半径が1の球の場合の球面上の面積に相当するものとする。単位は角度である。球面全体の面積は4π(パイ)なので720°である。

以上の準備の下で、球面上の多角形の内角の和を計算してみると、次の定理が成り立つ。

 

いくつか例を示す。

この定理と平面の場合の対応関係についてであるが、平面の場合は図形を極限まで縮小した場合に相当する。そうすると図形は扁平となっていき最終的には平面に近づく。つまり、Ω→0の極限をとることに対応する。

次にもっとも単純な球面上の正三角形を考えてみる。

  

3角はすべて直角である。従って内角の和は270°。平面の場合よりも90°大きくなる。この90°の正体が3角形の面積Ωである。

Ωを計算してみると、この3角形が球面全体の8分の1を占めることは自明なので、

 Ω=720°÷8
    =90°

よって、 内角の和は、180°+90°=270°として計算される。

さきほどの定理の式を眺めてみると、n=2の場合でも、Ωの値によっては内角の和が存在可能であることが分かる。具体的には下図のように2つの極を考えると、これらの2点間には何通りも直線を引くことができる(いわゆる子午線である)。つまり、平面の場合とは違って、こちらの球面上では2角形が存在可能である。

  

この例の場合で内角の和を計算してみる。この2角形が球面全体の4分の1を占めることは自明なので、

 Ω=720°÷4
    =180°

よって、 内角の和は、0+180°=180°として計算される。以上の考察をもとにして定理はさらに拡張され、下記のようになる。