★Beat Angels

前途は遠かった。でもそれはどうでもいい。道こそが人生だからだ。 - Jack Kerouac

合同図形に関する法則

2つの合同図形A、Bがある。どんな形でも構わない。2つを平面上の任意の場所に置く。2つの図形の間の距離と傾きは任意とする。

   

この図のように対応する任意の2点を選ぶ。対応する2点とは二つの図形をぴったり重ねた時に同一の点になることを意味する。次にそれぞれの2点から接線を引いて交点を求める。こうしてできた3点を通る円を描く。1回分の作業はこれで終了である。この作業を他の点で何度も繰り返してみる。

5回までやってみたのが次の図である。       

   

このように5つの円は共通の点Cを通っている。実は、図形A、B上のすべての点についてこの点Cは共通である。これは図形の形によらない。つまり図形は凹凸図形でもいいし多角形でもいい。多角形の場合は角の点の接線の引き方が気になるかもしれないが、その場合は接線が2本引けると考えて同じことを繰り返せばいい。

実際にやってみるとわかるが、点Cは、図形A,Bの距離と角度に反応して位置を変える。しかし円が通過する共通な点であることは変わらない。

この点Cとは、図形A,Bにとってどういう意味を持つ点なのだろうか?

まず、全ての点で共通となる回転角度を定義する。

   

回転角度は合同図形の距離は度外視して角度だけの差を表すものであり、図形上の全ての点において共通である。

   
図形上の点をE、Fとする。この図ように、接線の交点から角の2等分線を引く。これと円の交点が点Cの正体である。点Cから2本の接線におろした足を点D、Eとする。こうして登場した二つの直角三角形△CEFと△CGFについて考える。

まず角の2等分線であることから、
 

が成り立つ。円に内接する四角形の対向角の和が180°であることから、

 

が成り立ち、これらより、二つの直角三角形は合同である。

 

よって、


成り立つ。つまり点Cから図形上の二つの点までの距離は等しい。このことから、 


点Cを中心とした円を描くことができる。点Cを中心にして回転させることで二つの点を一致させることができる。この時の回転の角度は、同じく四角形が円に内接する条件から、

となり回転角度に等しい。

つまり、点Cはそこを中心とした図形の回転で二つの合同図形を完全に一致させる点に他ならない。

多角形の場合はどうか。その場合も同様に、

   

となり、点Cが求められる。この場合は角の点については2本接線が引けるが、合計4点が同一の円周上にあることが特徴である。さらにこの長方形の場合は面白いことに、点Cは次のようにして容易に作図することが可能である。

   

これは対向する線の平行性という条件から成立するもので、正方形は勿論、平行四辺形でも適用可能である。これを実演した結果を以下に示す。