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サル・パラダイスよ!誰もいないときは、窓から入れ。 レミ・ボンクール

4次元超立方体の角(その2)


一般に一辺の長さがnのd次元の立方体は、

  f:id:taamori1229:20190926175330p:plain

で記述される。これを一辺の長さn+1に拡張すると、結果的に

 f:id:taamori1229:20190926175400p:plain

に拡張される。この拡張により立方体の体積は、

 f:id:taamori1229:20190926175428p:plain

だけ増加する。この多項式の順番に従って各要素を追加していくことを考える。この過程で追加される座標は、

 f:id:taamori1229:20190926175447p:plain

で表される。このd個の座標をn+1の登場有無に従って2つのグループに分けて、次のように追加操作を記号で表現する。

 f:id:taamori1229:20190926175508p:plain

分母の追加位置Pは、要素を追加する位置を示し、
 f:id:taamori1229:20190926175523p:plain
である。特にd=p、m=0の場合については、

 f:id:taamori1229:20190926175620p:plain

と記述する。d個の中からp個が選ばれる総数は、
f:id:taamori1229:20190926175637p:plain
なので、すべての追加される要素の体積の総和を計算してみると、

 f:id:taamori1229:20190926175653p:plain

となっている。

以下、1~4次元での拡張の手順を本操作記号を用いて説明する。


■1次元

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この場合は「角」が追加されるだけである。

 f:id:taamori1229:20190926175743p:plain



■2次元

f:id:taamori1229:20190926175806p:plain
1次元の列が二つ、そして角が追加される。

  f:id:taamori1229:20190926175816p:plain



■3次元

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3つの平面、3つの列、そして最後に角が追加されて完成する。

 f:id:taamori1229:20190926175850p:plain

f:id:taamori1229:20190926175901p:plain

   f:id:taamori1229:20190926175910p:plain




■4次元

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問題の4次元である。x、y、zの3軸にw軸が追加される。当然、厳密に表現することは難しいのでn=3の場合のイメージとして示す。まずはスタート地点。ちょっと長くなるが。

 f:id:taamori1229:20190926180024p:plain

まずは立方体を追加するが、x軸方向に追加する場合はこれ。平面がw軸方向に重なる。y、z軸の場合も同様である。

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w軸方向についてはちょっと異なり、w=4の場所に立方体が出現する。

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これらは違う形に見えるが、4次元の住人からみると等しく立方体である。4つの立方体を追加するとこうなる。

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続いて平面を追加する。まずは(x、y)方向に追加した場合。列がw軸方向に並ぶ。(y、z)方向、(z、x)方向も同様。

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w軸がからむ3つの方向についてはw=4の場所で平面が追加される。下記は(w、x)方向の例。

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6つの平面が追加したものが下記。

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続いて列を追加する。4つまとめて追加したものが下図。こうして残るは一か所のみとなる。

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最後に残った角を追加。

 f:id:taamori1229:20190926180159p:plain

これにて拡張は完了。以上に示した通り、

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これがすべての次元で最後に登場する「角」の正体である。