リオ五輪の閉会式で東京から土管を掘ってマリオが登場。
もしも、東京から地球の反対側のリオまで土管が掘れたとして、マリオが東京から土管に飛び込んだとき、マリオはどのような運動となるか、リオまで到達できるのか、その場合、時間はどのくらいかかるか、を考える。
本図のように、地球の質量をM、半径をRとし、土管の中のマリオの位置を地球の中心からの座標xとして考える。
マリオの運動方程式は重力定数をGとして、
となる。ここでM'はマリオの位置までの地球の質量、つまり半径xの球の部分の質量である。これはマリオよりも地表に近い部分の重力は合計0であることによる。
なので運動方程式は、
となる。これはバネの運動や振り子と同じ単振動の方程式である。つまりマリオは土管の中で周期的に東京・リオ間を往復する。つまりリオに到達可能である。
これより、東京からリオまでに要する時間を求めると、
となり、1時間以内に到着可能であることが分かる。マリオの運動は単振動なので地球の中心を通る時にその速度は最大であり、
時速に換算すると時速約4万kmと超高速である。もしもこの速度で地上を走ったら宇宙に飛び出してしまいそうに思える。
そこで次のことを考えてみた。マリオが超高速で地表すれすれを飛ぶことができたときに、それで東京からリオに向かう時間はどのくらいになるか、という問題である。
マリオの遠心力と地表での重力が釣り合うという条件から、
が成り立つ。これより、このマリオの速度を求めると、
となり、さきほどと同じ速度となった。リオに向かう場合、この速度で地球を半周するので、それに要する時間を計算すると、
となり、これも土管のルートと同じ結果となった。「地球に土管を掘ってそこで自由落下させたときの最大の速度は地表での脱出速度に等しい。さらに両ルートで地球の反対側に到達するまでの時間も等しい」ということである。
この一致については未考察である。またいつか振り返ることがあるかもしれない。