★Beat Angels

前途は遠かった。でもそれはどうでもいい。道こそが人生だからだ。 - Jack Kerouac

アポロ宇宙船の推進力(前編)

こんな夢を見た。

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どこかの研究所の実験室にいる。そこはNASAであるとなんとなくわかっている。大きな水槽の中にアポロ宇宙船が沈められている。

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一人の白衣を着た科学者が何やら英語で声をかけると、5人組の男たちが現れて、宇宙船を引き上げたかと思うとそれを横にしてまた水槽に沈めた。

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宇宙船はそのまま水中に浮かんでいたが、やがて、

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そのままの姿勢でゆっくりと動き出した。5人の男たちは歓声を上げて拍手を送った。博士は至極当然という顔をして黒板を使って説明を始めた。説明は英語で行われたのだがなぜか言わんとする内容は理解できた。

「この現象はアポロ宇宙船の構造によるものである。液体の中の物体には液体から圧力が加わる。パスカルの原理に基づき、その圧力は常に表面に垂直な向きにはたらく。アポロ宇宙船は円錐の形をしている。底面には面に垂直な方向に力が加わるのに対して、胴体部分にかかる圧力は斜めなので分散され弱まってしまう。


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こうして力の不均衡が生じて底面からの圧力の方が大きくなり、それが全体の推進力になるのである。つまりアポロ宇宙船は燃料がなくてもその形状だけで推進力を得ることができるのである。またこれを2つ繋げると、

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推進力は打ち消しあってなくなるので移動は起こらないが、今度は回転力を得ることができる。同じように燃料もないのに回転し続けるのである。

残念ながら地上や実際の宇宙空間では圧力が弱すぎるのでこのように動き出したり、回り始めたりすることはない。それが今後、解決すべき課題である」


説明を聞いた私はアポロ宇宙船の推進原理を理解することができてうれしくなった。でも円すいの形が最適なのかどうかは疑問に思った。最大の推進力を得ることができる形状は何なのだろうか。それらを博士らに質問しようとしたところ英語の問題に直面し、その瞬間我に返って目が覚めた。

このように物体のがその周りから均一な圧力を受ける場合、物体の形状によっては推進力や回転力を得ることがありえるのだろうか。

実はありえない。どんな複雑な形状の物体でも圧力の合計の力はゼロであり、物体を回そうとするモーメントも同じくゼロである。つまり均一の圧力がかかっている状態において、静止した物体は動き出すことも回転を始めることもない。次回はそれを証明してみる。