自然数を2乗して得られる数を平方数と呼ぶ。49, 169は、それぞれ7、13を2乗した平方数である。この二つの数字を眺めていて気がついたことがある。
登場する数字、4,9,16などがやはり、2,3,4を2乗した数となっている。他の平方数を眺めてみてもこのようなケースは見つからない。おそらくこれは単なる偶然であろうと思っていた。最近、次の恒等式を見つけたことでそれが偶然ではないことを発見した。
a,bが2,3とか9,10のような隣り合う自然数である場合、
が成り立つ。これはよく見ると、ab+1の2乗を、b^2+1で割ると商がa^2、あまりがb^2となることを示している(x^2はxの2乗を示す)。つまり、
これが効力を発揮するのは我々の10進法に近くなるb=3の場合である(逆に言うとそれ以外ではあまり意味を持たない)。
この場合、もともとのa,bが隣り合うという定義から、aについては
の2つの場合となる。この時の平方数を求めると、
となる。これより49, 169の二つはこの条件を満たす特別な二つの平方数であることが証明された。