1983-06-20 東京・ふるさと ★東京逍遥純情詩集 吹き去った風がまた還ってくるような朝がある同じような匂いをのせて同じような冷たさを含んで季節をめぐる風たちは永遠の旅人なのかもしれないけれども彼らに聞いてみれば遠い昔のこの街のことや住んでいた人々の息遣いがよくわかるかもしれない今朝還ってきた風たちはきっと微笑みながら答えるだろう旅から帰るときと旅に出るときこの街はいつも心にひっかかるだから東京はふるさとだ、と <東京駅・千代田区> 『東京逍遥純情詩集('80~'85)』より