1985-03-27 愛しき街で ★東京逍遥純情詩集 鋭角に空を切り裂くビル群をささやかな緑がささえる乾いていく人の心を遠慮がちに風がささえる誰もがわらべうたを忘れ生活の戦士たちは疲れを抱きしめて街を往く それなのに誰もこの街を捨てはしない寂しさを愛にすりかえて哀しさを思い出にすりかえて昨日から今日へと生きてきた やがて明日人々は気づくに違いないこの街のささやかな美しさにこの街で生きていく意味にこの街がふる里であることに <新宿中央公園> 『東京逍遥純情詩集('80~85)』より