セイラムの町の様子をレポートする。
●魔女博物館
11/27、魔女博物館(Salem Witch Museum)を訪れた。魔女裁判にからむ12のシーンを蝋人形で見せてくれる。
●魔女の家
セイラム市のエセックス街にある、Witch House、魔女の家である。
ここに魔女が住んでいたわけではない。判事を務めたジョナサン・カーウィンの家。ここで、魔女裁判の予備審問が行われた。
とがった屋根が家の中に秘密の屋根裏部屋を作っている。
クリスマスリースが飾ってあって少しほっとする。
回りには誰もいなかった。
家の周りをくるくる回って写真をとった。
この家を舞台にラブクラフトは「魔女の家の夢」という作品を書いている。
このニューイングランド地方は来てみると分かるが寒冷で決して住みやすいとは言えない。また、土地も肥沃でなく、恐らく農業には適さない。そこにインディアンの襲撃の恐怖があって特に若い女性は精神的に不安定な状態にあったことが予想される。
みんなの中に蔓延してたそうした恐怖、不安がとある事件をきっかけに全然別な形で現れたのが魔女裁判だと思う。無実の人たちがたくさん犠牲になった。勝ち目のない戦争に突入していった時の日本、アメリカのアカ狩り、エイズ、みんなそんな要素があると思う。
恐怖のカタストロフィとでもいえようか。不幸にも絞首刑にあった人たちは全員無実だった。結局、魔女はどこにいたのか?この人たちは何の犠牲になったのか。僕たちはこの悲しい歴史から何かを学ばないといけない。
From Beyondというラブクラフト作品の映画化では、秘密の実験を行う家として、このWitch houseが登場する。これは「彼方より」を原作としている。そこで謎の研究を行う屋敷が出てくる。
これには見覚えがあるだろう。まさに魔女の家がモデルである。向かって左側の屋根裏部屋が研究室で、ここで謎の共鳴装置により、「彼方より」不思議なものが現代に現れる。最後はここで火災が起こり研究者と装置も焼失した。
●セイラムの教会
セイラムの市内でみかけた教会。
これはホーソーンホテルのそば。
これは、Essex街をガロウズ・ヒルに向かって歩いているときに見つけた。
魔女の家のすぐそば、Summer街。
●セイラム湾
雨から始まったこの旅だったが後半は少しずつ晴れ渡ってきた。
●セイラムの家々
有名・無名気にせず。
●エルム街(マーブルヘッド)
キングズポート(マーブルヘッド)にあるエルム街。
これが街並み。今ではお金持ち達が住む街らしい。先日、オバマがここを訪れた、とタクシーの運転手が言っていた 。
悪夢の街にふさわしく荒れ果てた墓地。ここは映画のロケにも使われたらしい。今にもフレディが地面から飛び出してきそうだ。
●悪夢ギャラリー
セイラム市内にこんなのがあるので入ってみた。$8。
一緒に回った家族連れは喜んでいたけれど、その道のプロの私の目からみれば子供だましだった。細かい間違いを沢山指摘したくなった。この人形は誰でしょう?という質問コーナーがあり、「PhantasmのTall Man」と僕が答えてその場、その瞬間だけヒーローとなった。
●セイラムの町のシンボル
セイラムの街のシンボルはほうきにまたがった魔女である。
これはギャロウズ・ヒルからの景色であるが、向こうに見えるタンクに魔女のマークがある。
キングスポートに行ったタクシー、ここにも。
●レストラン
大きな博物館の前に日本食料理屋をみつけた。
●呪われた本屋
セイラムのエセックス通りに面した呪われた本屋。天井近くまで古本が積まれている。一部は既に崩壊を始めていて従業員である白髪の老人二人が必死で復旧にあたっていた。
この本の山の間の空間は何であろうか。
実はこれが支払いを行うカウンター。カウンターの上にも容赦することなく、本が積まれている。この隙間から客は会計を行う。本の隙間の向こうから老人が覗きこんでくる。代金を置くと、暗がりで眼鏡がキラリと光り、よぼよぼの手が伸びてお金を取り去っていった。こういうおもちゃを昔見たことがあるような気がした。
そしてこの呪われた本屋で買った本は2冊。
一冊は最悪の事態の対処方法。例えば、パラシュートが開かない時どうしたらいいか、走る電車の上にいて車内に安全に移動するにはどうしたらいいか、等が書かれて実用的。もう一冊は死ぬ前にやるべき101項。こちらはまだ読んでいない。タイトルだけで買うことに決めた。
●最後に
11/29日曜日朝6時、ボストン空港。シカゴで乗り換えて西海岸へ戻る。
さらばセイラム。
最後に、Fairmont Streetのスケッチ。