オフィス最寄りの駅で降りるとカフェがあり、コーヒーをテイクアウトで注文することにしている。そこには喫煙室もあるのでそこで一服してからオフィスに帰ることにしている。昨年、消費税率が変わってからそれが少し面倒になった。店内での利用にはさらに2%の増額が要求されるからである。200円のコーヒーならば4円相当の額である。
-コーヒーお願いします。テイクアウトで。
-はい、お待たせしました。200円です。
200円を支払い、テイクアウト用の容器を受け取って喫煙所に向かおうとすると、店員に呼び止められた。
-店内ご利用はできません。
-いえいえ、店内では飲みません。タバコを吸うだけでコーヒーはそのままテイクアウトします。
-それもだめです。
-テイクアウト容器が店内で利用できないということ?
-それはかまいませんが、利用料の2%を頂戴することになります。
まあ、仕方がないか、ということでカウンターで4円をパラパラと支払った。カウンターに並ぶ他のみんなが見ている前なのでバツが悪いことこの上ない。
こうしたこともあり、次回は失敗を繰り返さないと心に決めていた。
-コーヒーをお願いします。
-店内ご利用ですか?
-テイクアウトでお願いします。
-はい、200円になります。
-いいえ、店内利用です。
-あ、そうですか。(と言って、プラ容器からカップに持ち替えようとする)
-いいえ、容器はそのテイクアウト用でいいです。でも、店内でも利用します。
-あ、はい。(と言ってプラ容器にシールをペタっと貼る)204円です。
すっきりしなかったのでちょっと聞いてみた。
-あの、こういう場合はどう言って注文すればいいですか?
-えーと(ちょっと考えて)、「テイクアウトタイプで店内利用で」となります。あはは。
-あはは。(まんまじゃん。)
容器(プラ容器とカップ)と利用形態(テイクアウトと店内利用)が混乱しているのである。
ぜひ、簡潔明快な注文の仕方の名前を決めていただきたい。
ということでこう呼ぶことに勝手に決めた。
テイクアウト・イン!
これをさっそくチャレンジしてみた。
-コーヒーを御願いします。
-店内ご利用ですか?
-テイクアウト・インで。
-(しばらく考えて)どちらですか?
道は遠い。