同じ長さの針金を2本用意する。
一方を自由な形に折り曲げる。
切断してはいないがこの写真のように重なりがあっても構わない。
一つの端(写真では赤色)から同じ速度で点が移動するとする。二本の針金は同じ長さなので2つの点は同時にもう一方の端に到着する(写真ではオレンジ色)。
どんな針金の曲げ方をしても、この移動する間にこの2つの点が同じ位置になるタイミングが必ず一回以上存在する。同じ位置とは次の図による(黄色の点)。
次にこれを2次元に拡張する。
2枚の折り紙の一方を適当な形に丸める。
この時、どんな折り紙の丸め方をしても次のような点が必ず一つ以上存在する。
紙を丸める前には上下同じ位置にあって、
紙を丸めた後もきちんと同じ上下の位置にある点、である。
さらにこれを3次元に拡張する。これは具体例を見せることは難しい。
たとえば空気で満たされたある空間を考えて、その中で空気全体を自由に動かしてみる。地球上全体的に風を吹かせるような場合である。そのとき、どんな風の吹き方をさせようとも、地球上には次のような地点が必ず一つ以上存在する。それは・・・
風がまったく吹いていない地点、である。