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君がすべきことはただ一つ、ニューヨークへ行くことだ -ジャック・ケルアック

日本人は何人いたのか?

心霊写真特集のような記事やテレビ番組をみていていつも気になることがある。それは①外国人の霊が少ない、②裸体の霊が少ない、③古代人の霊が少ない、ということである。

①については地縛霊というだけあって霊は土着する傾向があるということなのであろうか。あるいは霊は海を越えるのが苦手ということか(ひょっとして塩分?)。②は肉体:霊魂という構図で考えたときに常に服を着用しているというのは不自然な気がする。意外にも霊は礼儀正しいということか。③については霊にもまた寿命があるということなのか。もしも霊魂が不滅ならば縄文人とか平安美人とかの霊が現れてもおかしくない。しかしそれは物珍しさが先行してあまり怖くない。もしもそれらが②の原則で当時の服を着用しているとしたら古代服飾研究のいい材料になると思うのだが。このあたりには何か大人の事情のようなものがあるのかと勘ぐってしまう。

③についてもう少し考えてみる。霊魂が不滅だと仮定すればこれまでこの世に登場して去っていった人たちはすべて霊、もしくはその候補となる。果たしてそれはどの程度の人数になるのだろうか。範囲を地球全体とするか日本だけに限定するかであるが①の原則に基づけば日本だけで考えても構わないと思う。これは霊の話を超えて過去から現代にいたるまで日本人は何人存在したか、という問題である。

西暦0年、つまり日本では弥生時代から現代にいたる人口の推移を次のグラフに示す。

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グラフに示す通り、弥生時代の日本の人口は59万人。ほぼ現在の鳥取県くらいの規模であった。それからの日本は戦乱に明け暮れたため人口の伸びは鈍かったが、幕藩体制が確立した江戸時代から増加が始まり、明治維新を過ぎて爆発的な伸びを示し、現在のピークを迎えている。昨今騒がれているようにこれから日本の人口は急速に減少していき明治維新のレベル(約3千万人)まで落ちてそこで安定するのではないかという予測もある。

このグラフで人口の推移はわかるのだが登場した人の数を算出するためには平均寿命のデータが必要である。時代別の日本人の平均寿命は次の通りである。

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弥生時代の平均寿命は30歳であったがこの2千年の間に3倍近くまで伸びている。特に第2次世界大戦後から70年間で平均寿命は30歳近く伸びている。私は平均に基づけばあと30年生きることになるが、今後もこのペースで平均寿命が延びるとするとその30年の間に平均寿命は13歳伸びる。それからの13年の間に平均寿命は6歳伸びる。これが永遠に繰り返されて私は決して死ぬことはないことが証明される。

さて、この日本の人口推移のデータと平均寿命の推移から西暦0年から現代までに登場した人間の数、つまりいわゆる過去を含めた日本人と言われる人の総数を計算すると、

 西暦0年から登場した日本人の総数:約7億人


となった。西暦0年からとしているが紀元前の石器時代縄文時代などはさらに人口は少ないのでほぼこれを日本人の総数とみていい。これは現在のインドの人口と同じ程度であり、予想よりもかなり小さい数字である。その理由は人口が大きくなったのは最近の100年間だけのことであり、さらにその間平均寿命が大きく延びているためである。

この7億人の中には、聖徳太子織田信長徳川家康、などの有名人の他、現代を生きる1億2千万人の我々も勿論含まれている。我々は総勢7億人で長い歳月をかけてこの国を育んできた。そしてこの国の未来は現代を生きる我々に託されている。言い方をかえると我々は過去7億人の人々の夢と希望を背後霊のように背負って生きているといえるだろう。いつの世、いつの時代でもそうなのだが、現代を生きる者たちが歴史という名の壮大な駅伝大会のアンカーに他ならないのである。