私が愛用しているペンを紹介する。
いたって普通のペンのようであるが、こんな装飾がほどこされている。これがそのままのヒントである。
実はこれは楽譜を書くための専用のペンである。ペン先が特徴的で、
写真だとわかりにくいが、小型のマイナスドライバーのような形をしている。四分音符の”棒”や”玉”などはこの先端の角の部分を使って普通のペンのように書くのだが、八分音符の”旗”などは横幅を利用して書く。二分休符とか全休符なども一度に書けて塗る必要がない。特に旗は先端を回転させるようにして書道のように”はらう”ことで優雅で滑らかなフォルムを得ることができる。
これに出会ったのは学生時代、新譜がでるとそれをバンド譜に落としこむいわゆる採譜のバイトをしているときに先輩からもらったものである。その先輩はト音記号もこれを使って見事に書いていたのを思い出す。いまだにその域までは至っていない。