1980-06-07 陽だまり ★東京逍遥純情詩集 恋人たちは振り向かない公園のその先には賑わう街があるのだから誰も気がつかない陽だまりにさむざむと立ち尽くしていた娘に 親子連れは仲良しで笑いこぼして歩いていく赤い実をくわえた小鳥にさえ誰も気づかない待ちくたびれた娘の涙をくわえて飛び去ったのに 幸せと不幸がいつも一緒になる陽だまりに今日も誰も気づかない <上野公園・台東区> 『東京逍遥純情詩集('80~'85)』より