★Beat Angels

君がすべきことはただ一つ、ニューヨークへ行くことだ -ジャック・ケルアック

『アンダー・ザ・ドーム』(スティーブン・キング)

 キングの久しぶりの大作『アンダー・ザ・ドーム』(文春文庫、1~4)。

 

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 メイン州の片田舎の小さな町がある日、突然謎のドームにすっぽりと包まれる。基本的にシチュエーションはそれだけ。あとは、そうすると何が起きるか、何がどうなるか、想像力だけの世界。キングはそれを渾身の力を込めて書きなぐったという印象である。ジェットコースターに乗っている気分で4巻一気に読んでしまった。個性豊かな登場人物たちがキングの掌の上で縦横無尽に走りまくる、それも自然に、不思議なリアリティを秘めながら。

 ここ10年間ほど、キングの作品には力みが目立ち始めているように感じててそろそろ引退かと勝手に心配していた。そろそろ70才に近づいていることもあるし。でも、この作品は往年の『スタンド』を思い起こさせる出来栄えだと思う。『IT』『スタンド』とこの作品の3作品をしてXのXX3部作と評した記事を読んだことがある(ネタバレにつき伏字)。破滅、終末の世界においてはかならずそれが立ち上がり人間と対立する、それはおぞましい形をしているかもしれないが、善とか悪とかで簡単には括ることのできない何か、である。

 ということも気になってついでに『スタンド』も読み返してしまいました。