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サル・パラダイスよ!誰もいないときは、窓から入れ。 レミ・ボンクール

駄菓子屋紀行(第2回)~川越・駄菓子屋横丁~

 昨年の夏、僕は、川越市の駄菓子屋横丁を訪れました。今にして思えば、このふとした気まぐれの思い付きが遥かなる駄菓子屋文化探求の一歩となったわけです。東部東上線の特急に揺られ、池袋から約30分で、川越駅です。

 僕をいきなり待っていたのは「ベンチャーズ川越コンサート」のポスターでした。
それにもめげず、さんざん道にも迷いましたが、目指す駄菓子屋横丁にたどりつきました。江戸時代から菓子屋の横丁だったところで、今でも13店が軒を並べています。ふ菓子、ソースせんべい、梅ジャム、酢いか、ハッカ飴、アンコ飴、いかにも不衛生(失礼!)不可解なお菓子のオンパレード。

 

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 今回のおみやげのお菓子のリストを次の表で紹介します。

  品名 メーカ 値段
ココアシガレット (株)オリオン(大阪・淀川) 20円
ヨーグル サンヨー製菓(大阪・西成) 10円
きびだんご 見田製菓(名古屋) 10円
ラムネ菓子 愛知製菓(名古屋) 10円
ぶどうラムネ マルタ食品(名古屋) 10円
菓子ミックス 明光製菓(名古屋) 10円
うさぎマンボ 丸善製菓(名古屋) 10円

 

 これらの駄菓子に共通する特徴としては、

 (1) 安価である(合計でも80円)、
 (2)ネーミングが素朴である、
 (3) 味は二の次である、
 (4) 栄養価は3の次である

 栄養価については、現代を代表する駄菓子である「焼肉さん太郎」がたんぱく質系であるのと好対照です。さらにもうひとつの共通する特徴、

 (5)産地は名古屋が代表である、

 これはやや意外な発見でした。これについては次回さらに掘り下げます。

 それと駄菓子屋文化を語る上で忘れてはいけないのは、ナサケナイ玩具の存在です。これを「駄玩具(だがんぐ)」と呼びましょう。今回の川越でもノルタルジーに
浸った僕は、さまざまな駄玩具に出会い、衝動買いしました。次にそれらを紹介しましょう。


 (1)ビッグショック

 4センチ位のビニール製のカニの模型です。遊び方は「水の中にいれておくと10時間で10倍、30時間で50倍の大きさにります」私は出勤時、風呂の浴槽にいれておきました。楽しみに帰ってきてみるとカニがありません。「気味がわるいから捨てといた」とカミさん。合掌。

 (2)ポコペン

 ブリキ製のワニで小さなペダルがついており、押すと「ポコ!」離すと「ペン!」となります。それだけといえばそれだけです。

 (3)妖怪けむり

 「指先に薬を塗ってつけたり離したりすると、不思議な煙がでます」。この他にも、パラピン粘土、メンコ、お手玉、ローセキ、などを買ってしまいました。

 久しぶりに頭の中が「ひらがな」になった一日でした。

《次回予告》
 駄菓子屋製造のメッカである、名古屋に飛んで駄菓子屋文化発祥の秘密を探ります。中部玩具卸売り市場潜入ルポ、そして恐怖の「お嫁さん袋詰め」とは?