★Beat Angels

サル・パラダイスよ!誰もいないときは、窓から入れ。 レミ・ボンクール

自然

2次曲面の輪郭定理

球形をしたガスタンクを遠くから眺めて見る。ここからだと球のほぼ全体を見ることができる。 次にタンクに近づいて見上げてみる。ここからだと、全体はまだ球形のままではあるが見えなくなった部分がある。タンクの下側がせり出して見えて後ろ側はみえなくな…

アリとキリギリス

長さLのゴムがあります。一方は地面に固定されておりそこにアリがいます。ゴムの反対側の端には角砂糖が置かれています。アリは角砂糖を目指して一定の速度v0で歩いていきます。角砂糖の方には意地悪なキリギリスがいてゴムを角砂糖ごと速度vで引っ張って邪…

動く斜面上の運動

斜面上を転がる物体の運動は力学の初歩として勉強しました。 ここで斜面Mは地面に固定されて動かない、という前提に立っています。もしも、斜面Mが地面に固定されておらず、自由に摩擦0で動けるとしたらどうなるでしょうか。 この場合、斜面Mと物体mの間に…

円分割数列

まず最初にこんな問題はどうでしょうか。 これは「32」であろうことは容易に想像できます。それでは次の問題はどうでしょうか。 こちらは具体的な図形の問題です。これも数字の並びということでは最初の問題と変わりません。数列が先に進むにつれて作図も数…

SFL列

3つのパターンからなる列を考えます。特に身の回りで特に普段目にしているものから3つの例を挙げてみます。それぞれを、GCP列、SFL列、ZOT列と名付けます。それぞれどんな特徴があるでしょうか。まずは各パターンの登場する数の分布を求めてみます。 なん…

おきあがりポロンちゃんの運動解析

おきあがりポロンちゃん。 昭和時代に赤ちゃんだった経験をお持ちの方ならば懐かしいと思うのではないでしょうか。体を傾けるとポロンポロンというチャイムのような優しい音色がしてゆっくりと元の姿勢に戻ります。昔は赤いビニール製の服を着ていました。こ…

あらためて2次方程式の解の判別式

■はじめに実係数の2次方程式、 が実数解をもつかどうかは、 を調べればよく、これを判別式と呼ぶと習ったと思います。元の方程式は、この判別式Dを用いると、 と書けます。さてここで、Dの代わりにこの式の右辺に現れた項(D/a)を判別式としたらどうなる…

アイの呪縛からの解放

物々しいタイトルですが数学の話です。不思議な数というとこの2つがいつも登場します。 円周率(π)と自然対数の底(e)です。少数点以下の数字は無限にどこまでも不規則に続くので無理数と呼ばれます。これら二つは現実、つまり自然界に列記として存在する…

積み木定理

直方体の積み木を積んで大きな直方体を作ります。いろいろな大きさや形の積み木があってもいいのですが一つだけ条件をつけます。それは小さな積み木の一つの辺の長さが整数であるというものです。それ以外の辺の長さは整数でなくてもどんな長さでもいいです…

星型多角形定理

次のような形をした多角形を星型多角形と呼ぶ。例に示すように星型多角形はすべて奇数角形である。それらの内角の和についてであるが、実は何角形であろうがどんな形であろうが、180°で一定である。 三角形を星型と呼ぶのには少し抵抗があるが、このよう…

球面上の多角形

三角形の内角の和は180°である。一般的にn角形においては(nー2)に180°を掛けたものになる。これは一般のn角形がn-2個の三角形に分割できることに対応する。 さて、これは平面上の話であるが、舞台を球面上に移したらどういうことになるだろうか…

日本の面積保存則

仮に地球全体が透明の海でできていてそこに大陸や島がプカプカと浮かんでいるとする。高さ方向は考えない。大陸や島は厚みがゼロのペラペラな黒い紙のようなものであるとする。地球上のあらゆる地点から透明な地球を介してその日本が見える。日本のちょうど…

回転による図形の重ね合わせ

以前、二つの合同な長方形が重なって置かれている時に、ある点を中心とした回転で二つをぴったりと重ねることができることを示した。その点を作図するのは非常に簡単で次の通りである。 ここで「重なって置かれている時」と言っている理由について少し説明が…

合同図形に関する法則

2つの合同図形A、Bがある。どんな形でも構わない。2つを平面上の任意の場所に置く。2つの図形の間の距離と傾きは任意とする。 この図のように対応する任意の2点を選ぶ。対応する2点とは二つの図形をぴったり重ねた時に同一の点になることを意味する。…

表面探査プロジェクト

ある男が見知らぬ惑星に不時着した。彼はその惑星の大きさを報告するように指示された。しかし、惑星の形はさっぱりわからない。上空から写真を撮ることもできない。彼にできることと言ったら地表を歩き回って惑星の表面を測定することだけである。彼は仕方…

安定滑走定理

◆はじめに ある曲線からなるレール上をある物体が重力だけで滑走するシステムを考える。代表的な例はジェットコースターであるが滑り台などもその一種と考えられる。ここで物体はレールに固定されずに単純に乗っているだけとする。物体が曲線上を動く中でレ…

シン・三角形の合同条件(その2)

3角形の合同には小学生でも気がつくある問題が潜んでいる。 それは反転している場合を合同としていいのか。ひっくり返さないといけないものを合同と言っていいのか、という問題である。 確かに3次元の場合の例で靴などを考えてみると左右反対に履くことは…

シン・三角形の合同条件

三角形の合同条件は算数の定番メニューである。たいてい次のように決められている。 三角形は3つの辺と3つの角から成り立っている。合計6個の変数があるということである。 これらを対等であると考えるとどうも合同となるためにはこの6個の中から最低で…

逆立ちゴマ

これは友人であるF君からもらったお土産である。 普通に軸を上にして回転させると次第に球形の方が上に持ち上がっていき最後は軸を下にして逆立ちして回転するようになる。いわゆる逆立ちゴマである。同じような挙動はゆで玉子でも見られる。丸い方を下にし…

パスカルの中のフィボナッチ

天空の船・ラピュタ(後篇)

前回示した日付変更線を切り込みを入れた世界地図を示した。 この地図上で右の端が地球上でもっとも時間が進んでいて、左端がちょうど24時間最も遅れている。全世界各地の時間はこの違いを保存したまま一日24時間のペースで時々刻々と変わっていく。このこと…

天空の船・ラピュタ(前篇)

世界地図を日付変更線の上で切れ目をいれてみた。日付変更線は実際はもっと折れ曲がっているがここでは簡略化している。 この線上を超えるとき、時計を一日分足したり、引いたりしないといけない。 この線の実像に迫るためにこんな実験をしてみる。A~D君の4…

ありえない机?

ネットでこんな写真を拾った。 一見、台の部分が空中浮遊しているように見えるが実はそうではなく、中央のL字の金具が鎖を介してきちんと持ち上げてくれている。この机が本当に安定なのか、耐震性は大丈夫なのかを考えてみる。まず、次のように座標系とパラ…

バイオンの原理

ギターの弦を弾いてポロンと鳴らす。弦の長さをlとして下図のように弦の座標を定め、弦を弾く位置をx=aとする。 音階を作ったのはピタゴラスだといわれている。 ダ・ビンチのフォースター手稿には彼の手による一弦琴の設計図面が記載されている。そこには「…

神田川数列(最終回)

問題をあらためてここに整理する。 mxnの格子に対して、1x2の畳を敷き詰める。畳は縦長、横長のいずれでも構わない。敷き詰めるすべての方法の数を求めることである。当然、m、nの両方が奇数の場合は、必ず1つあまりが出てしまうので、0となる。全…

神田川数列(その3)

性懲りもなく前回の続きである。縦方向を3から4にしてみたらどうなるだろうか。題意からは大きく外れるが。2列の基本形における敷き詰め方は、 この5通りである。次に横4列(=8畳)の場合はどうなるか。 すべてが横長、すべてが縦長の場合はそれぞれ1…

神田川数列(その2)

前回に引き続き3n畳間を畳で敷き詰める場合の数の話である。 nに対応した場合の数を としてその数列の一杯式を求める。全体を俯瞰しても答えが見つかりそうもないので、端からかいつまんで考えてみる。まずは、最後にきれいに2列分空いている場合である…

神田川数列(その1)

かぐや姫の名曲「神田川」 ~窓の下には神田川~♪、3畳一間の小さな下宿~♪あと数年もすれば、この曲が発表されてから半世紀になろうとしている。はたして3畳一間というアパートはまだ存在するのだろうか。若い二人は狭い部屋から始めても構わない。焦らず…

レンガを積み上げる問題(その2)

引き続き、レンガブロックをn段積上げる方法の数について考察する。 レンガを2n個使ってn段の柱を作る場合の組合せの数を、 と表す。n段積上げた状態でそれを上からみた形で分類すると、3つのパターンが考えられる。これはあくまでn段の上部だけを考…

レンガを積み上げる問題

昨今の情勢、そして身の回りの諸般の事情から味気ないレンガを眺めながらタバコを吸うことが多くなってきた。 こんな問題を思いついた。一つのレンガブロックの大きさを、 とし、これを次のようにn段積み上げる。 ここでレンガは横長においてもいいし、縦長…